スカイロジックの松下です。
社内で開発を進めていたディープラーニングを利用したDeepSkyという画像処理ソフトの販売を先月から開始致しました。
それに合わせて今回はAIの種類について整理してみたいと思います。
DeepSkyの紹介ページも新しく作成されていますので是非ご覧ください。
さて、今話題になっている「AI」という言葉ですが、歩行者や標識を見分けたり、またチェスや碁で人間のプロに勝ってしまうAIは、より正確に言うと「ディープラーニング」です。画像処理の世界ではそれ以外にも機械学習の画像処理や手続き型と呼ばれる画像処理があります。では、それぞれ何が違うのでしょうか?
それぞれの意味合いは、下のような図にすると分かりやすいと思います。AI (Artificial Intelligence)はその名の通り人工知能を意味し、1950年頃から「人の知能の代わりをするもの」という意味で最も広く使われている概念です。画像処理の世界では、カメラで撮影した画像を決まった手続きに従って処理してOK/NG判定をする「手続き型」(ルールベース)の画像処理もこのAIに該当します。弊社のEasyInspectorでは、色判定や寸法角度検査など広い範囲でこのタイプのAIを使っています。
さらに、1980年頃になると「機械学習」という手法が注目されます。機械学習では決まった手続きで処理して結果を出すのではなく、逆に正しい結果を出すための手続きをプログラム自ら生み出すができる手法として利用され始めました。これには「大量の教師データを食わせる」ことが必要になります。例えば機械学習のプログラムに切手の「色の構成」「縦横比」「面積」(これらを「特徴量」といいます)とそれに該当する金額のデータを大量に与えます。これにより機械学習のプログラムは次に撮影された切手が何円のものか判断できるようになります。
そして、現在自動運転やDeepSkyで使われている技術が「ディープラーニング」です。ディープラーニングでは先に述べた「特徴量」すらもディープラーニングプログラム自身が決定します。画像内からある特徴を持った部分を探す時、画像のどんな特徴を抽出すべきかを自動で判断し、数え切れないほどのパラメータを目的に合う形で最適に調節します。
ディープラーニングによって、恐らく手続き型のプログラムではとても書ききれないほどの複雑な処理も可能になりました。
これまで「設定が難しい」「検出が不安定だ」という理由で画像検査を導入していなかった場所でも使えるケースがどんどん出てきています。是非コチラの案内をご覧になり、評価サービス(無料)をご依頼ください。