テクニック

DeepSkyの機能② – オートアノテーション

明けましておめでとうございます。南野です。今年こそは世界中がコロナから解放される年になって欲しいですね。

さて、前回紹介した「DeepSkyの機能① – エリア判定」から大分経ってしまいましたが、今回もDeepSkyの現場目線の便利機能をピックアップしたいと思います。

機能:オートアノテーション

アノテーションを自動で実行してくれる機能です。従来はβ機能でしたが Ver. 2.2.0.0から正式な機能となりました。

物体認識ではアノテーションがとても大事ということはご存知の方が多いと思います。ただ、画像内に対象物が沢山あるとアノテーションの作業量が多くなり、そして作業量が多くなるとアノテーションをし忘れたり間違えたりというミスがどうしても増えます。アノテーションをし忘れてしまうと、DeepSkyは同じ物体に対して「これは(同じように見えるが)見つけてはいけないものだ」という判定をするようにパラメータを調節してしまうので物体の認識率が著しく下がったりといった問題が出てしまいます。

(アノテーション忘れ)

そこで、オートアノテーション機能が登場します。オートアノテーションを使うと、ボタンのクリック一つで「いままでの学習データから考えるとここにアノテーションしたいですよね?」といったアノテーションの提案を自動で行ってくれます。

(オートアノテーション前)

「自動Box生成」(オートアノテーション)ボタンをクリック

オートアノテーション後。ワンクリックで全ての物体に自動で枠が配置されました。

後は作業者が確認して修正するところがあればアノテーションを追加削除、あるいは枠の大きさを調節すれば完了です。

少し枠が大きく作られたので。。

小さめに枠の大きさを修正します。

これにより作業者は多量の枠の配置という単純作業から解放され、自動で行われたアノテーションを確認するという大事な作業に集中できます。

オートアノテーションを行うにはある程度の学習を行っていることが前提となりますが、学習前の大量の教師画像にアノテーションを行う作業も大幅に減らすことができます。このような場合最初の数枚程度に手動でアノテーションを行い、まず学習させます。その後、残りの画像にオートアノテーションを適用することにより残りのアノテーションを自動化することができます。

もし「アノテーションは面倒だ」→「誰かにやらせよう ^^;」と思っている方がいらっしゃれば、是非「オートアノテーション」機能を使ってみて下さい。とても簡単で便利な機能であることを実感頂けると思います。

余談になりますが、合わせて「データ拡張」(水増し)機能もお使いください。オートアノテーションと合わせて使うと少ない枚数の教師画像からたくさんの画像とアノテーションデータを自動で作ることができます。

現場目線の実用的な機能を、是非お試しください。
(2022.01.07)

関連記事

TOP