こんにちは。南野です。今年も暑いですね。これだけ暑くて日差しが強いと犬連れの我が家は外出先が川くらいしかなくなってしまいます。
(犬はめっちゃ喜ぶ →)

さて、最近は安価なネットワークカメラが多く出回っているため、弊社EasyMonitoring2(ネットワークカメラから画像収集してメーター読取などを行うシステム)もより安価に導入できるようになってまいりました。しかし、同時にある問題が出てきました。それは:
- レンズが交換できないタイプがほとんどになった。
- 広い範囲を狙うレンズが主になり、画像の歪みが大きい(魚眼レンズに近い)ものが多くなった。
というものです。これらの傾向により、少し離れたメーターを狙って撮影するということが安価なカメラでは難しくなってきていました。EasyMonitoring2のシステムでは接続するカメラの台数が多いので、カメラはコンパクトで安価なものが求められます。そこで、安価なカメラでもメーターを狙って撮影することができる方法をテストすることにしました。
実験①:スマホ用望遠レンズ(18倍)
スマホ用のガジェットとして使われることが多い望遠レンズ。これをネットワークカメラの前にかざしてみます。ネットワークカメラには元々4㎜の広角レンズがついています。



まず、元々のレンズ(4mm, 1/2.7”)での画角です。事務所の天井を撮影しています。この画角から、赤丸の部分を望遠で拡大します。

元のレンズの前に「Apexel 望遠レンズ 単眼鏡 18X望遠レンズ¥3,899」をかざした場合の画角です。18倍ですと室内で使用するには倍率が高すぎることが分かりました。
また、次の要改善点があることが分かりました:
- レンズが小いため、周囲にケラレ(黒い部分)が発生した(レンズサイズ:接眼13mm、対物22mm)
- 望遠が前提のせいか、5mよりも近いところに焦点が合わなかった。
実験②:室内用単眼鏡(4倍)
今度は実験①の失敗をもとに、室内でも焦点の合う単眼鏡でテストしてみました。美術館などの室内で観賞するためのもので、23cmから焦点が合う仕様になっています。実験①では倍率が高すぎたため、今回は倍率を抑えて4倍としました。
WD(Working Distance:レンズから測定対象物までの距離) 45cm



4mm(広角)レンズそのままで撮影した場合(WD45cm):

x4レンズを装着した場合(WD45cm)
レンズが小さく周囲が大きくケラレているものの、かなり寄って撮影できることが分かりました。また、距離が近くてもピントを合わせることができました。レンズが大きなものを使用すればケラレは解消できると思います。
このように、最近の広角レンズ固定となってしまった安価なネットワークカメラでも光学レンズを取り付けることにより画角を調節できることが分かりました。次回は「PTZ ONVIFカメラに対応しました」というタイトルで、ズーム付きネットワークカメラで撮影した時の画角について実験しますので、そちらも合わせてご参考にして下さい。