検査品の概要
ワイヤーハーネス製造メーカーの重要視する項目として、類似品との差をはっきりさせることがあげられます。そのため、「刻印が指定範囲内に記されているか」を検査する必要があります。他にも、「リテーナーの有無、および半挿入になっているか」や、「コネクタが汚れていないか」「配線を巻いているテーピングからリテーナーまでの位置が正しいか」などの検査項目を目視で検査していました。しかし、目視で1つ1つ検査するには、時間を浪費してしまう点や、正確性が十分ではない欠点がありました。なんとか、効率よく、正確に検査する方法はないかと考えた結果、画像処理ソフトで試してみる結果に至りました。
検査設定と検査結果
今回は①「刻印の有無」、②「髪の毛混入」、③「赤色の異物」、④「リテーナーの半挿入」の4項目を検査するべく、①②はEasyInspectorの「傷ブツ検査」を使用して、対象となる傷ブツの色「黒」を指定し、検出できる設定にしました。②の「髪の毛混入」検査は、傷の大きさの範囲を予め指定しておき、範囲外の「黒ブツ」は検出しない設定にすることにより、細長いものを検出することが可能でした。③④はEasyInspectorの「色比較検査」の「指定色の有無検査」の機能を使用して、指定した色を検出できる設定にしました。
使用したソフトと機器
- 使用ソフト:EasyInspector310
- 視野範囲:30mm x 40mm
- 検査対象の最小サイズ:約1mm x 3mm
- 検査個所数:4箇所
- カメラ解像度:130万画像
- レンズ焦点距離:50mm
- レンズと製品との距離: 約300mm
- 照明:蛍光灯リング照明をレンズと同じ位置から当てた